2011年10月31日

スポーツ後にでくわした青年


1年ぶりにスポーツジムに行って、ほどほどにやりおえて、自転車で帰ろうとすると、
向こうから自転車で来た青年が「よう」という感じで手を挙げている。
誰よ?
おいさん、こんな若い者に知り合いなんていないし、
俺の後ろにお友達でもいるんだろうと思って無視していると再度手を挙げやがる。
なんだよ、
おっさんはね、久々にスポーツにいそしんで疲れているのだよ。
そっとしておいてほしいのだよ。
スポーツ後の疲れに青年からからまれるのは嫌だなあ、
どうやってやり過ごそうか、めんどくさいなあ(以上0.1秒)などと思っていると、
「待ってよもう」的に右手で視界を遮る。
ああ、
なんだ。
息子だったよ。
ほんとに分からなかったよ。すまん。
中学一年生。

って書くと、別居でもしていて、数年ぶりの再会かのように受け止められるかもしらんが、
普段は家のなかで馬鹿話を普通にするたぶん平均的な親子だ。
町中で出くわしたことがなかったのだ。
ああ吃驚した。

2011年10月14日

昨日の中央線人身事故はデマ

18時過ぎの人身事故は本当ですよもちろん。おいらも迷惑被ったからね。

でもね、
昨日の19:16のおいらのツイート。

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あ、ああああ。西武線乗るか。RT JorudanLive: 【ジョルダンライブ!】 [10/13 19:07]《中央線》西国分寺〜東京 止まってる/積み残しがある さらに人身事故発生 運転再開は22時00分の模様 http://t.co/uKhefLhg #JorudanChuuo
posted at 19:16:23
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ジョルダンライブってサービスがあって、
電車の遅れなんかを現地で電車を利用している誰か知らん人が呟いてくれる。
ジョルダンをフォローすることでそれをツイッターで眺めることができるわけだ。
鉄道会社の正式発表より早いので便利に利用している。
昨日は18時過ぎに東中野だかで発生した人身事故で、
せっかく早く仕事が終わったのに一旦運転見合わせになって帰れなくなった。
会社で時間潰して再開して落ち着いたら帰ろうと思ってツイッターを眺めていたらこれ。

たたみかけるように「さらに人身事故」ってことだ。
こりゃあかんと思って振替輸送を決断したっつう呟きなわけだけど(実際には新宿線-京王線に乗った)、
「さらに人身事故」なんて事実は無かったと思う。

同じ会社に務めるもう一人の中央線利用者の19:31のツイート。
これは知っている人だから信用できる。
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今、東小金井を出たところ。今アナウンスで総武線が運転再開したって。中央線も順次再開するみたい。
posted at 19:31:02
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ジョルダンで書いた人、
嘘ついちゃいかんよ。どこの誰だか知らんが。
これをRTして拡散しちゃった俺も間抜けだけどな。

未確認情報をRTして拡散する阿呆どもを馬鹿にしてきたわけだが、
全然自分も他人のことを言えない。

まあ、でも昨日の、

首都圏で放射線量が高いことを急にメディアが取り上げだした。前から専門家は言っていたのに。こういうときには何かほかの大きな事実を隠す意図がある----的なツイートはさすがに「また出たよ、みんな陰謀説大好きだな」ってスルーしたけどね。

世田谷区弦巻の件、
オチは原発と関係ないラジウムの放置だった。

2011年10月6日

やい、この炊事ブラシめ

ムーミン谷の彗星というのを読みだした。


岸田今日子の色っぽい声でおなじみの例のムーミンの原作と思われるやつだが、
なんだか変なのだ。

ムーミンパパが橋を作ったせいでねぐらがなくなってしまった「じゃこうねずみ」が夜に訪ねてくる(P29)。そしてムーミンパパに尋ねる。

「ここは、どういう家なんか」
ごくふつうのムーミンやしきですよ

突然訪ねてきて「どういう家なんか」という問いが相当におかしいが、
ムーミンパパの返事もどうかと思う。
「ごくふつうのムーミンやしきですよ。
などという応え方があろうか。

まだ読んでいる途中だが、
「ごくまれなムーミンやしき」をムーミンパパがムーミン谷の他の地所に建設した様子はないし、
「極めて遊び心にあふれたファンキーなムーミンやしき」も登場していない。

絵本や童話はかなりの部分がそうだといえばそうなのだが、
お話の展開(P43まで)もかなり強引だ。

この「じゃこうねずみ」が訪ねてきた晩に変な雨が降る→
翌朝、外がいろいろ真っ黒になっている。「じゃこうねずみ」が不吉なことを言う→
ムーミン(&その子分的なスニフが)怖がる→
ムーミンママ、ムーミンを心配がる→
ムーミンパパ「ムーミン達を天文台へ行かせよう」→
ムーミンママ「そうね、そうしましょう」

なんでよ?

まあね。
じゃこうねずみが宇宙は広くてでっかくて地球はちっぽけで、怪物とかたくさんいて、地球は滅びるとか、子供相手にとんでもない大人気のないこと言うからムーミンとスニフが怖がって、
じゃあ、星をいつも見ている天文台に行って聞いてくればいい、とムーミンパパが提案するんだけど、
天文台ってのは「おさびし山」という危険な山の奥地にある。
元冒険家で博識のムーミンパパであることから、当然ムーミンパパも天文台がある地域が危険なことは承知なのだ。

ムーミンパパ、呑気に著述業とかしてねえで、大人なんだから自分で行けよ。

そんで、ムーミンとスニフの冒険が始まる。
スナフキンさんと出会う。
いろいろあって、使っていた筏が沈んでしまう。
コーヒーが大好きなムーミンはコーヒーポットも沈んでしまったことを嘆く。
以下引用。

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「いかだが、なくなっちゃったぞ。コーヒーポットは、地の底へ落ちてしまったんだ。コーヒーなしでどうしたらいいんだ」
小さなパンケーキを食べるさ
と、スナフキンはいいました。
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このスナフキンも相当にとぼけている。
「コーヒーが無いなら水でも飲むさ」と、吟遊詩人的にクールに決めてくれるかと思ったらパンケーキだ。
いやいや、それ全然解決になってないから。
喉乾くから。

この直後は、会話ではなく地の文が続く。また引用。

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そこで、三人(ムーミン/スニフ/スナフキン)は火をおこして小さなパンケーキをつくり、やけるそばから食べていきました。そうするのが、これの正しい食べ方なのですよ
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突然「なのですよ」じゃねえよ。誰に言ってんだよ。
飲み物はどうなったんだよ。
喉乾くから。

その後、コーヒーの件は未解決のまま話は進む。
いろいろあって、ムーミン達は「スノークのおじょうさん」に出会う。
アニメではノンノンとかフローレンとか呼ばれてるチビカバ女だ。
正確には「おじょうさん」の痕跡を見つける。
「おじょうさん」が装着していたと思われる足輪を拾ったとたん、
もうムーミンは「このあたり、女の匂いがしやすぜ」的にムンムンになる。
以降、まだ見ぬ女の心配ばかりしていやがる。

その一つ。

暇にあかして、ムーミンはスナフキンと一緒に崖の上から石を投げる。
その後、崖下に行くと、さっき自分たちが投げた石のせいでがけ崩れみたいになっていて驚く。
ムーミンが言う。
「大失敗だ。あれは人ごろしだ。あの石が、スノークのおじょうさんの頭にあたったら
まあ当然だ。危ない危ない。

そんで、崖下には昆虫博士の「ヘムルさん」がいた。
ムーミン達のせいで頭にたんこぶができていた。
ムーミン達が起こした山崩れのせいで、ヘムルさんが言うには「もう少しでつぶれそうだった」(P111)。
なんてことだ。大変なことをしてしまった。実際に頭にも当たっていた。

ムーミンどうしたか。

なんと無視する。
空の色がどうの、赤い彗星がどうのと関係ないことを言う。

次。

ムーミンとスニフとスナフキンは命綱でお互いをつないで歩いているんだけど、
そこへ誰かの悲鳴が聞こえた。甲高い悲鳴です。女の声だ。
ムーミンどうしたか?

鉄砲玉のように走り出しました(P114)

ついていけないスニフは綱に引っ張られて地面を引きづられてしまう。
なのにムーミン逆ギレ。

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「ちくしょう、こんなつなは、早くはずせよ」
と、ムーミントロールはおこりました。
「きみ、悪いことばを使ったな」
と、スニフがいいました。
それがどうした。悲鳴をあげてるのは、スノークのおじょうさんなんだぞ。ぼくはちゃんと知ってるんだ
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もう、女一直線。
知ってるとかそういうことじゃなくて、一旦謝れよムーミン。


ムーミンの発する罵詈雑言もちょっと、なんだかなあ、なのだ。

悲鳴のしたところへ駆けつけてみると、案の定スノークのおじょうさんは「アンゴスツーラ」とかいう怪物植物に襲われている。
以下引用(P116)。

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やい、この炊事ブラシめ
ムーミントロールがどなりましたが、アンゴスツーラは、平気の平左でした。
ひょっとこやろう、おいぼれねずみ。おまえは、死んだぶたの昼寝のゆめみたいなやつだな
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これを聞いたスニフは「すごいなあ!あんなにたくさん、悪口をいえるなんて」
と感心するんだけど微妙だ。
まあ、一度は使ってみたい気もするけど。

「やい、炊事ブラシめ!」
「この、ひょっとこやろう」