会社近くのビジネスホテル。
予約の電話をすると、喫煙か禁煙かを聞かれるので、喫煙と答える。
あいにくこの前の火曜日は二択の質問は無く、いきなり「禁煙の部屋しか空いていませんが」だった。
やむなくそれでよしとする。
朝までやっているバー(昨日書いた場所)が隣にあるのと、
会社とは一定の距離があるのでそこを定宿としているのだ。ほかのホテルはめんどくさい。
もっと近くにも最近できたのだが、あまりに近くては気分転換にならない気がする。
さらに二択がある。
有料チャンネル見放題のお部屋にしますか、
それとも、
低反発マットのベッドのお部屋にしますか。
どんな二択だよ、と思う。
なぜこの二択が成り立つのか考えてみる。
家族持ちおっさんの出張や、こうしたお泊り(事情は昨日書いた通り)で唯一の楽しみは部屋で一人。
下半身丸出しで阿波踊りを踊ろうが、ベッドのスプリングでバインバインやって頭をフリフリしようが、ヒャッハーを叫ぼうが誰も白い目で見ない。
そこで有料チャンネルである。
エッチ物を見ていて母親に見つかってしまう場合と、
エッチ物を見ていて息子に見つかってしまう場合、
どちらが猛然と気まずいだろうかの二択は選ぶまでもない。
間違いなく後者だと思う。
自宅に母親はいないが息子がいる。当然妻もいる。自宅でエッチ物はまず不可能なのが日常だ。
しかし今は一人。
何度も言うがベッドでバインバイン跳ねてヤッホーイホホホーイ、ハイジー、クララー!オスカル、アンドレーなどと雄叫びを上げても(隣室に迷惑をかけない限り)誰も何も言わないのだ。
そんな迷える中年おっさんに燦然と輝く有料チャンネル見放題。
その対抗馬として低反発マットのベッド。
ガンダムにしますかそれともカレー味のうんこにしますかと言われているぐらい軸がずれている気がする。
しかし話は簡単で、
充血する目とあとどこかしらをギンギラギンにしてテレビを見続けるか、
いい年こいてそんな馬鹿なことをしていないで、素晴らしい寝心地とお目覚めを約束する低反発マットでさっさくと寝ておしまいなさい、のどちらか、ということだ。
迷わず、断じて、全く、1ミリも逡巡を見せず低反発を選んだ。
寝た。
どのあたりが低反発なのか実感できなかった。
目覚めも低反発ならではという目覚めではなかった。
むしろホテルの二択提示に反発を覚えた。
やっぱりこの二択はおかしい。
話戻って、
会社から予約の電話するから話しづらいのもあるんだよね。
けど、
「もしもし、部屋を予約したいんですが」
「禁煙の部屋しかございませんが」
「それでいいです」
「有料チャンネルと低反発ベッドのお部屋がございますが」
「えっと、前者で」
「分かりました。ご用意します」
「有料チャンネルですが、成人用アダルトチャンネルと普通のどーでもいい昔の映画とかがございますが」
「あ、う、えっと前者で」
「かしこまりました。アナル全開のと普通のとがございますが」
「へ?は、はい。じゃあ後者で」
「了解いたしました。ホモですか?」
「違います」
「ハハ。真面目に応えてるし。ププ」
「あの。。。」
「無修正で、もんのすんごいのと合法のてんで大したことないものがございますが」
「え、じゃあ前者はどうなんでしょう」
「逮捕されると思います」
「じゃあ後者で」
「女子高生物と熟女物がございますが」
「えっと、それは中間で」
「かしこまりました」
とはならない。
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