2011年3月10日

ウィリアム王子と呼ばれる男

息子によると、
同じ学年(小学6年)で「ウィリアム王子」と呼ばれる子供がいるという。

あるカテゴリーで、ある役柄の人が畏敬の念を込められて「女王様」と敬称されるように尊敬をこめてのウィリアム王子--ではない。

ましてや本物のウィリアム王子でもない。そこらの日本人の少年である。

呼び方としては、
やーいやーい、ウィリアム王子~!
なんだそうである。

だから、言われたウィリアム王子くんは、
「や~め~ろ~よ~」
である。

「や~め~ろ~よ~」と来たからにはさらに嵩にかかる。


「ウィリアム王子」がどうして悪口たりえているのかは「よく分からない」(息子談)のだそうだ。

ウィリアムおうじ。
たぶん、音が似ているからといってウィリアムおおおじさまではない。
あのキャンディ・キャンディで
「なんだよ、最終回でお前(おおおじ)が落ちかよ、ざけんなよ」でお馴染みのウイリアムおおおじさま、ではない。

ウィリアム・マウントバッテン=ウィンザー
そう、(っつうかこんな名前だったのね)
ケイト・ミドルトンさんと婚約してにやけている例のあいつである。

だからって何故悪口に使われるのか。
この間ベルファストを訪問してパンケーキのフライパンを振って得意になっていたからでも、たぶんない。
分からない。

例えばほかので考えてみる。
嵐の大野でどうだろう。
「やーいやーい、嵐の大野」

嵐の大野。ウィリアム王子と文字数も近いし行けそうだろうか。
いや、
かなり弱い気がする。
たぶん「や~め~ろ~よ~」とはならない。

聞くと、しゃらくせえ女子連中に限らず、子供たちにもだいぶ人気者だからだ。
言われた方もあまり悪い気がしない、ような気がする。
むしろ「へへん」とどや顔をされそうな気がする。

なんだか知らんがむかつく。 

知名度と好感度の差だろうか。
あるいは子供にとっての「どうでもいい感」が作用しているのだろうか。
ウィリアム王子。小学6年の子供にとって、かなりどーでもよさそうな臭いがする。
いや、俺もどうでもいいのだが。

息子を相手に実験してみる。

「やーいやーい、織田信長~」
「やーいやーい、オットー・エドゥアルト・レオポルト・フォン・ビスマルク=シェーンハウゼン~」

息子は「や~め~ろ~よ~」とは言わない。
鼻くそをほじりながらPSPの画面に戻ってしまった。

だからといって
「やーいやーい、カダフィ大佐~」
とか言ったら、

「あの、それ、シャレんなんないから(キリッ)」って言われそうだし。

子供たちが実践している「ウィリアム感」を会得すれば、いろいろ勝てそうな、いや、勝てないまでも強く生きていけそうな予感がするのだが。

「ウィリアム王子」が醸す真髄にたどりつけない。

1 件のコメント:

  1. やっぱり大笑いして反応しちゃいました。
    (少年時代の)ウィリアム王子ファンでも、変に納得できそうな、できなさそうな。
    王子なのに馬面・若ハゲ、でもって最近では強い「ケイト・ミドルトン嬢の尻に敷かれてる」感、これらの「残念な王子」像が、子供たちの「や~い!」「や~め~ろ~よ~~」になるんでしょうかね?

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